お客様にも社員にも、
誠実に向き合う
不動産業界への入口は、自身が借りた欠陥物件だった
「何事も、納得するまでとことん突き詰めていく」。そんな性格がきっかけとなり、不動産業界に足を踏み入れました。
大学への進学を機に、札幌市で一人暮らしを始めたのですが、そのときに借りたアパートは、カビだらけで暖房代は高いし、問題の多い物件で。一日も早く引っ越しをしたいという思いで、物件情報を集めました。
当時はインターネットが普及していなかったので、賃貸情報誌などを頼りに、エリアごとに平均家賃をリスト化。「結露が少ない物件とは」「暖房にはどのような種類があるのか」など、家の仕組みや設備のことを調べて、ノートにまとめていました。
理想の物件を求め、不動産屋に足を運んでいると、とある賃貸仲介会社の営業の方から「そんなに不動産に詳しいなら、うちで働いてみないか」と声をかけていただき、それが不動産業界への入口でした。
会社員時代には、挫折も味わった
初めはアルバイトで、営業マンが現地に行けないときの「繋ぎ」の仕事をしていました。当時、物件ごとの家賃の理由や「こんな良いところもあるけど、こんなところもあります」というような、物件の特徴を詳細に話すことができたので、現地で契約もいただけることもあって。「自分でも役に立つことができる」という達成感があり、とても楽しい経験でしたね。
しかし、社員になり3年目のときに、高級住宅街のあるエリアに配属になったのですが、これが本当に難しいエリアで。家賃20~30万円の物件を、家賃3万円の物件に住んでいる自分が案内するのだから、お客様のご要望に共感することができなかったのです。
お客様と世間話をするにも、経済情報にも詳しくないし。駐車場へのこだわりを聞いても自分は車に思い入れもないし。当然のことながら数字も上がらなくなって、どうしたらいいのかわからず、毎日打ちのめされていました。
「誠実」であること
とにかく、堂々とした態度で、正直にお客様と接することに専念しました。物件の悪いところをお客様に伝えるときには「契約してもらえないかもしれない」という不安もつきまといます。しかし、悪いところを正直に伝えることによって、お客様が本当に求めているものが明確になり、優先順位が整理されていくことに気が付いたのです。
お客様には納得して物件を決めて欲しいですし、そういったヒアリングの手法が身に付いた経験でしたね。
そうしていくうちに自然と数字も上がるようになっていき、この苦難を乗り越えることができました。このときに学んだ「お客様と誠実に向き合う姿勢」は、今でも大切にしています。お客様に後悔だけはして欲しくないですからね。
不動産業は、人で始まり、人で終わる
「お客様の不安を解決しないと、売り上げは上がらない」。日頃から社員にもそう伝えています。
売り上げの数字を意識すると、どうしても自分本位の機械的な営業になってしまう。しかし、そんな営業を続けていては、社員も成長しないし、お客様の幸せには繋がりません。
不動産業は、人で始まり、人で終わります。その営業マンがお客様とどのように信頼関係を築いていくのか。それがすべてです。
社員には自由に、のびのびと、楽しく働いて欲しい
お客様から信頼を得るためには、専門的な知識は不可欠です。アルガホームでは臨時休業日を作り、その日は社員の研修にあてていて、講師を招いたり、営業同士の悩み相談会を行ったりしています。
悩み相談会は、まず雑談から入るので、自己発信もしやすい。誰か一人の悩みに対して、みんなで知識を出し合って解決していく。そんな場になっています。そういった意味でも、風通しの良い環境ですね。
現在アルガホームは、売買に重きを置いています。新人の方にとって、大きい金額を扱う売買は、少し怖いところもあるかもしれません。しかし、査定訪問は必ず2名で行うので「失敗しても一人のせいじゃない」という体制ができています。心配しなくても大丈夫。失敗したとしても、結局は社長である僕の責任です。社員のみんなには自由に、のびのびと、楽しく働いて欲しいですね。